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鉄道事情トピックス 2011年版


2011年版 鉄道事情トピックス2011年版 鉄道事情トピックス



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鉄道事情トピックス 2011年版
川島令三【著】
草思社刊
2011(平成23)年2月発行


昨日(2/24)時刻表の3月号を購買せんと、帰宅途中で本屋に寄つたのですが、店頭には見当たりません。すは売切れかと一人色めき立つたが、よく考えてみると今月は25日発売でした。
で、今日買つたのかといふと、完全に忘れて本屋に寄らずに帰宅してしまひました。何たることか。
改正号なので売切れが危ぶまれます。といふことでe-honなるもので注文しておきました。一安心。

買はうと思つてゐたものが中中買へないことがあつたり、逆に買ふ心算でなかつたものを購入してしまつたり。よくあることです。
さしづめこの『鉄道事情トピックス 2011年版』は後者でして、川島氏の新刊が出たのは承知してゐましたが、本書に対しては特段に購入意欲は湧かなかつたのであります。
ところが本屋の店頭で見つけますと、ふらふらとレジへ持つて行つてしまひました。何故だらう。

タイトル通り本書には、この一年の鉄道関係の話題が詰まつてゐます。かういふ企画はわざわざ川島氏自らがが手掛ける必要はないのでは?とも思ひますが、川島節は健在です。それに、あの話題この話題で「ああ、さうだ。かういふこともあつた」と忘れてゐた項目も多くあり、チェック用にも使へます。

「2011年版」とあるので、当然来年は「2012年版」の出版が予想されるところですが、『鉄道「新車」レビュー』も「vol.1」が出た後、続篇が7年以上出てゐないので若干不安を感じるのであります。『全国鉄道事情大研究』の東北篇もなかなか出ないけれど、これはきつと東北新幹線全通をにらんでゐたと思ふので、そろそろではないかと思はれます。
図説日本の鉄道シリーズを除くと、久々の新刊なので川島ファンはそれなりに渇きを潤せるのではありますまいか。

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生きているユダ ゾルゲ事件-その戦後への証言


生きているユダ―ゾルゲ事件 その戦後への証言 (角川文庫)生きているユダ―ゾルゲ事件 その戦後への証言 (角川文庫)



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生きているユダ ゾルゲ事件-その戦後への証言
尾崎秀樹【著】
角川書店(角川文庫)刊
1976(昭和51)年10月発行
2003(平成15)年 4月復刊


伊藤律氏の健在が公になつたのは1980(昭和55)年のこと。ゾルゲ事件ともども、私はその時初めて知つたのですが、まだ子供の私はゾルゲと聞くと、バロムワンのドルゲを思ひ出すのみでした。
スパイであるとか、共産党を除名になつたとか、仲間を売つたとかロクな話がなかつたのですが、本人は完全否定してゐました。激怒といふべきか。

一方尾崎秀樹氏といへば大衆小説などの評論家として私は認識してゐました。私の所持する文庫本解説執筆者の上位者といへば「十返肇」「小松伸六」そして「尾崎秀樹」かな。ま、感覚で言つてゐるので正確ではないかも知れません。「武蔵野次郎」「巌谷大四」なども有力候補かも知れませぬ。どのやうな傾向の本が多いかばれてしまひますね。

その尾崎秀樹氏の兄がゾルゲ事件で逮捕、処刑された尾崎秀実氏であつたと後で知りました。
本書ではゾルゲ事件そのものよりも、事件の真相を追ふ過程を綴つてゐます。
共産党の「裏切者」伊藤律がそれを裏で妨害し、尾崎秀樹を抹殺しやうとする。病に倒れた著者は極貧の中伊藤律との闘ひを続け、ついに1953(昭和28)年9月、伊藤は共産党から除名、追放されるのであります。

それから6年後の1959(昭和34)年、『生きているユダ』は世に出ます。角川文庫になつたのは1976(昭和51)年で、当時はまだ伊藤律の消息は分つてゐません。
映画「スパイ・ゾルゲ」公開に合せ、2003(平成15)年に復刊。この時期にはすでに伊藤律が尾崎秀実を売つたのではないとする風潮になつてゐました。北林トモの名を出したのは伊藤ではなく青木キクヨといふ人らしい。よくわかんないけど。

従つて本書は今となつては史料的価値よりも、尾崎秀樹といふ若者が歩んだ当時の思想的情況を知る上でまことに興味深いと申せませう。ユダはどこかへ行つてしまつたのです。

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鉄道廃線跡の旅


鉄道廃線跡の旅 (角川文庫)鉄道廃線跡の旅 (角川文庫)


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鉄道廃線跡の旅
宮脇俊三【著】
角川書店(角川文庫)刊
2003(平成15)年4月発行


『鉄道廃線跡の旅』といふ作品名は聞き覚えがないな、と思つたあなた。
騙されてはいけません。これは『七つの廃線跡』(JTB)の改題文庫化であります。
騙されませんか。失礼しました。私は騙されたので。
さらに出自をさかのぼると、JTBキャンブックスの『鉄道廃線跡を歩く』シリーズで、各巻冒頭の紀行エッセイが元になつてゐます。
ま、いくばくかの加筆修正もなされてゐるやうですので、よしとしませう。
たまにこんなことがあるのですよ。以前丸谷才一著『ウナギと山芋』を買つたら、実は『遊び時間3』の改題であつたとかね。それなら持つてゐたのに。丸谷氏は「つい出来ごころで、題を改めました」などとつぶやいてゐました。

鉄道趣味の分野で「廃線跡」といふのが市民権を得たのはいつごろでせうか。私は良くわかりませんが、多分前述の『鉄道廃線跡を歩く』シリーズではないか、といふ気がしてゐます。即ち宮脇俊三氏はこの趣味の広報に貢献したと申せませう。

といひつつ、私にはこの「廃線跡」といふ趣味が今ひとつ理解できません。
鉄道施設の残骸を眺めて喜ぶなんて、私にはできさうもありませんな。悲しすぎます。
同様に「さよなら運転」の類も避けてゐます。号泣するに決つてゐるから。大勢の人たちに泣き顔を見られるのは恥づかしいのであります。
ゆゑに本書のやうな旅は、もつぱら読むだけに限ります。

宮脇氏は主張します。
「...かくして廃線跡の探訪は、史跡めぐりと考古学を合わせたような世界になる。それは、消滅した鉄道を懐古する次元をこえて、現存の鉄道に乗るのと廃線跡をたどるのと、どっちがおもしろいかという境地に達する」のださうです。私は修行不足なので、そこまでの境地にはなれませんが。
尚、私の本書のおすすめは「南大東島の砂糖鉄道」。タイトルだけでわくわくするではありませんか。読後感は複雑なものがありますが、名紀行文であります。

それでは、ご無礼します。

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人民は弱し 官吏は強し


人民は弱し 官吏は強し (新潮文庫)人民は弱し 官吏は強し (新潮文庫)



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人民は弱し 官吏は強し
星新一【著】
新潮社(新潮文庫)刊
1978(昭和53)年7月発行
2006(平成18)年2月改版


星製薬の創始者である星一の評伝であります。
著者は息子である星新一氏。いふまでもなくSFの大家として名を馳せた人。かういふ親戚といふか肉親を描くのは難しいものであります。特に父親といふのは生生しくていけません。

評伝といつても、既に星製薬を立ち上げた、立志伝中の人として登場します。売薬を企業化し成功したのは、当時としては画期的なことでありませう。同時にそれを面白く思はない人もゐるのでした。
ところが米国風ビジネスを学んだ星一は、さういふマイナス感情を軽んずるといふか、気付かないのであります。
現代の目から見れば、実業家としてはあまりに天真爛漫に過ぎると申せませう。

星一の成功を妬んだ同業者と国家権力が結びついて、道理を引つこめて無理を通すのであります。
結果的に官憲のさまざまな妨害で、星一の夢であつた低温工業の設立も幻と終ります。国家のために起した行動が国家のために潰され、辛苦の末に得た果実を奪はれる。実現してゐれば国家に少なからぬ益を成したであらう低温工業。これをむざむざ潰す官憲の愚かしさ。腹が立つのう。実名で出てゐる官僚の方々の関係者はどのやうな気持ちでせうか。

現代にも通づる教訓を多く含んだ名著と呼べませう。文章も平易ながら通俗に堕することなく、安心して読めるのであります。読むべし。

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電光石火の男


電光石火の男―赤木圭一郎と日活アクション映画電光石火の男―赤木圭一郎と日活アクション映画



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電光石火の男―赤木圭一郎と日活アクション映画
末永昭二【著】
ごま書房刊
2006(平成18)年5月発行


千代の富士一代』で千代白鵬の名をちらりと出したら、八百長騒ぎの渦中の人になつてしまひ、『連合赤軍「あさま山荘」事件』を取り上げたら、永田洋子死刑囚の病死が報道されました。あまりのタイミングの良さ(悪さ?)に少し驚いてゐるところであります。それにしても死刑囚の扱ひについては、改めて再考していただきたいと勘考する次第でございます。
それはそれとして、また2月がやつて参りました。近年は北方領土の日になつても、右翼諸君の行動があまり目立ちません。

いや、そんな話ではなく、赤木圭一郎の命日が近づいてきたといふ感慨にふけつてゐたのであります。
その衝撃的な死から、何と今年はちょうど50年の節目となるのでした。
彼が活躍したのは実質1960(昭和35)年の1年のみと申せまう。そのたつた1年の活躍で、その後半世紀経つても衰へることのない人気を誇つてゐるのは驚異ですなあ。
もつとも、作られた伝説といふ側面もあるでせう。末永昭二著『電光石火の男―赤木圭一郎と日活アクション映画』の序章でも、「(石原)裕次郎が赤木の棺に取りすがつて泣いた」といふあり得ない事実の報道を指摘してゐます。伝説のために、かういふ場面が必要だつたのだらうと末永氏は語るのでした。
(当時、石原裕次郎はスキー事故のため入院中で、外出できる状態ではなかつた)。

第1章「ドキュメント―昭和三六年二月」は、新たな証言をもとにあの運命の日を再現します。子役江木俊夫はマイトガイのために助かりました。
第2章「赤塚親弘から赤木圭一郎へ」では、素顔の彼が紹介されてゐます。お金・ファッション・ライバル・読書...本郷功次郎をライバルとするのは、少し無理があるのでは。
第3章「日活アクション前夜」、第4章「ダイヤモンドが生まれるまで」では、戦後映画制作を再開した日活の歩みを、スタア中心に述べてゐます。
第5章「映画スター赤木圭一郎」で、主演スタアとなつた赤木の活躍ぶりを再現。各映画の紹介も丁寧にされてゐます。
第6章「大衆文化の中の「拳銃無頼帖」」は、本書の白眉と申せませう。赤木の唯一のシリーズ物となつた「拳銃無頼帖」シリーズに話を絞り、城戸禮の原作と比較しつつ、貸本文化を背景に語るのであります。さすがに『貸本小説』といふ著書を持つ末永氏ならではの文章ですね。この章は初めて知る項目がいつぱいでした。
最後に、熊井啓監督のインタビューが付されてゐます。短いものですが、これまた貴重な証言と言へませう。

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「鉄学」概論


「鉄学」概論―車窓から眺める日本近現代史 (新潮文庫)「鉄学」概論―車窓から眺める日本近現代史 (新潮文庫)



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鉄学」概論-車窓から眺める日本近現代史
原武史【著】
新潮社(新潮文庫)刊
2011(平成23)年1月発行


気鋭の日本政治思想史学者・原武史氏による、哲学概論ならぬ「鉄学」概論であります。
むろん原氏のことでありますから、鉄道を語るのではなく、鉄道を介して日本の近代史を俯瞰します。
もともとNHKテキストなのださうです。私は知りませんでしたが、このたび新潮文庫の一冊として刊行されたことは、まことに恭賀すべきことであります。

全八章で構成。第一章「鉄道紀行文学の巨人たち」では、おなじみ内田百・阿川弘之・宮脇俊三の三人を比較しながら論じてゐます。確かに「巨人」と呼べるのはこの三人しかゐないでせう。後継者が見当たらないのが現代の悲劇と申せませう。

第三章は「鉄道に乗る天皇」。まさに原氏の得意分野。昭和天皇のお召列車走行路線図(戦後)を見ると、岡多線(現・愛知環状鉄道線)が記載されてゐませんね。私がまだ少年時代に、岡多線にお召列車が走つたはずなのですが。確か植樹祭のための行幸だと記憶してゐます。

第四章「西の阪急、東の東急」では小林一三・五島慶太の私鉄界二大巨頭を論じながら、関東と関西の私鉄経営の相違などを炙り出してゐます。
第六章「都電が消えた日」では、都電廃止を提唱した『朝日新聞』の記事が紹介されてゐます。1959(昭和34)年といふ年代を考へると仕方が無いのかもしれませんが、あまりに短絡的な思考に慄然とするものであります。渋滞道路は、何車線増やさうと根本的な渋滞対策にはならない。道の中央に路面電車を一本通せばよろしい。ただし車を軌道敷から遮断しなくてはいけませんが。

第七章・第八章では新宿駅に於る学生などのデモ、上尾駅を舞台にした社会人たちによる暴動など、社会全体が不安定で、民衆が熱かつた時代の鉄道事情が明らかになります。当時の国鉄は超嫌はれ役だつたので、デモ学生たちには同情的な人が多かつたさうです。

鉄学を名乗つてゐますが、鉄道趣味そのものを対象にした本ではありません。
鉄道がいかに社会と関つてゐるのか、ここでは八つの見本として著者は提示したのでございます。その意味でやはり「鉄学概論」とは適切なネイミングと申せませう。
メイニア君たちは本書を教科書とし、対象から一歩下がつて、少し客観的に見つめてみてはいかがでせうか。
余計なお世話ですかな。

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