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決別!日本の病根


田原総一朗責任編集  決別!日本の病根 (オフレコ!BOOKS)田原総一朗責任編集 決別!日本の病根 (オフレコ!BOOKS)



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決別!日本の病根
古賀茂明【著】
田原総一朗【責任編集】
アスコム(オフレコ!BOOKS)刊
2011(平成23)年11月発行


以前も官僚の責任といふ古賀茂明氏の著書をとりあげましたが、今回はジャアナリスト田原総一朗氏のインタヴューに答へる形式のものであります。
これも家人が購買したのを、こつそり読ませてもらひました。この「オフレコ!BOOKS」なる叢書(?)、「2時間でいまがわかる!」を惹句としてゐるやうで、実際2時間足らずで読み終へてしまひました。小さい声で告げると、立ち読みで読了できます。

さて『官僚の責任』では、霞ヶ関に巣食ふ病根を表に炙り出して見せた古賀さんですが、処方箋の部分が具体的でなく、やや形式的なきらひがあつたと思ひました。紙数の関係もあるのでせうが。
その点本書では田原氏が読者に代つて突つ込んでゐるので、問題の指摘や改革案がやや具体的になつてをります。

ただやはりこの人も官僚だな、と感じる部分もあります。たとへば。
三陸鉄道が津波で不通になつたお陰でバスが黒字になつた。ところが鉄道を復旧させやうとしてゐる。110億円かかるのださうです。復旧すればまた鉄道もバスも赤字になるので、鉄道の復旧は諦めるべきだと古賀さんは主張します。従来より大幅に通学・通勤時間が増え、やむなく不便なバス利用を強いられてゐる人たちを想像できないのかな、と。道路に費やすお金に比べて、鉄道は冷遇されてゐますね。
また本書ではありませんが、年金支給は80歳からでもいいと発言したこともありました。日本人男性の平均寿命はだいたい80歳ですね。つまり実質年金はナシでいいよと言つてゐるのに等しいのでは。60歳で定年退職した人は、20年間どうやつて生きていくのでせうか。

ま、さういふ点はあるものの、それでも本書で提案されてゐる改革案は現実になつてほしいと考へます。同時に「無理だらうなあ...」と諦めてゐる自分もゐるのですが。あああ。




さて、ひつそりと続けてまゐりました『源氏川苦心の日々充実』ですが、いつたんここで最終回といたしませう。西原理恵子さん風にいへば「さいすうかい」。
突然のことではありますが、まあ誰も困る人はありますまい。
今後は、『源氏川苦心の快楽書肆』なる同工異曲のブログを開設してみましたので、こちらで続けることにしました。ぜひのぞいてみてくださいませ。
URLはhttp://genjigawa.blog.fc2.comであります。

それでは皆さん、さようなら。

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英会話あと一歩


 

英会話あと一歩 とにかく話せちゃうのよ
マーシャ・クラッカワー【著】
光文社(カッパ・ブックス)刊
1980(昭和55)年6月発行


NHKの語学番組で人気者だつたマーシャ・クラッカワーさんの、たぶん最初の著書であります。古い本ですがね、いや、これは良い。
本書一冊で会話が上達するものではなく、英語をモノにするための発想の転換を促すといふ優れものです。

全体で9章に分かれてゐまして、従来の英会話書にも載つてゐさうなパートは、精々第1章「センテンスは短く、短く!」と第2章「全部聞きとらなくたっていいの」くらゐのもの。
当時は英会話の本と謳ひながら、文法中心の構成の本がほとんどだつたやうに思ひます。学校英語の域を出てゐなかつたと申せませう。
マーシャ・クラッカワーさんは米国人の発想と日本人の発想の違ひを挙げて、英語を話す時は米国人的発想を身につけなければいけないと諭すのであります。学校の先生はさういふことは余り教へてくれませんでしたね。テストに出る項目は丁寧に解説してくれましたが。
英単語を詰め込むよりも、会話上達にはその方がずつと近道なのでせう。

さういへばこんな話を聞いたことがあります。米国でトイレに入つてゐる時にノックされたら、何と返すか。真面目な日本人は、文法的に正しい言葉を何とか探し出さうと焦る。「ええつと、何だつけなあ...サムワンインかな?」などと考へてゐるうちに扉を開けられてしまひます。
しかしこんな時は「ゴホン」と一つ咳払いをすれば事足りるといふ話であります。

また、当時の日本人は米国人を理想化してゐました。ベトナム戦争とかでかなり威信を落としてしまつたが、それでもなほ米国は自由の国で、世界最高の国家であると何となく思つてゐました。
それを「そんなことはないのだよ。米国も同様に問題点・悪い点もあります」とばかりに語つてくれたやうな気がしてゐます(実際にはさういふ発言はないのだけど)。

ま、七面倒なことはよろしい。読み物として普通に楽しめるのであります。といつてもさすがに絶版ですが。
文庫版も出たらしいが、それも絶版のやうです。残念。

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東京駅物語


東京駅物語 (文春文庫)東京駅物語 (文春文庫)



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東京駅物語
北原亞以子【著】
文藝春秋(文春文庫)刊
2010(平成22)年8月発行


タイトルに惹かれて手に取つた本。時代背景は明治から昭和の終戦あたりまで。
文字通り東京駅にまつはる物語が連作短篇の形で綴られてゐます。登場人物は市井の庶民が中心で、皆それぞれに読者の分身たる部分を有してゐると思はれます。

「質店の歌人」なる称号にこだはる女、自分は特別な存在と自惚れる男、名前と人格を捨てた詐欺師、自殺願望の男、戦死した冴えない男を忘れられぬ女...
悪人らしい悪人は登場しません。しかしどこか自分に似てゐる人たちばかりで、身につまされる思ひがいたします。さういふ男女の無数の物語を、東京駅は何も語らずただ俯瞰するのみであります。
丁寧な作りの職人仕事、といふ形容が浮かぶ小説『東京駅物語』です。

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一勝九敗


一勝九敗 (新潮文庫)一勝九敗 (新潮文庫)



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一勝九敗
柳井正【著】
新潮社(新潮文庫)刊
2006(平成18)年4月発行


著者は、ご存じユニクロを運営するファーストリテイリングの柳井正社長です。
商売は失敗が付き物で、十回新しいことを始めれば九回は失敗するといふことから本書のタイトルが付けられてゐます。逆にいへば、新しいことに挑戦しない人にはそれが理解できないのでせう。

柳井社長は、あくまでも我流ながら自分の頭で考へて行動した結果、先行するチェーンストア企業各社がかつてぶつかつた壁を乗り越えてきました。これは中中大変なことで、柳井社長の卓越した経営手腕が窺へます。
たとへば紳士服からカジュアルウエアへの転換。多店舗展開するチェーンとしては、対面式(紳士服)よりもセルフ式が有利だといふことです。

また、店長が会社の主役と位置付ける姿勢。とかく小売店・飲食店の店長は激務であります。プレイングマネジャーとして大車輪の働きをしながら、本部のスタッフやなんとかマネジャーとかからは上から目線で扱はれます。
ところがユニクロでは「店長が最終目標」だと言ひます。本部のいふことを聞くだけの店長ではなく、店舗の経営者としての店長。さういふ労働環境ならば多少の激務も苦にならないのでは。

本書の内容については、一から十まで「その通り!」とは思ひません。しかし日本の服飾事情を大きく変へたユニクロであります。少なくともサービス業に携る人にとつては、柳井社長の言葉は傾聴するに値するものと申せませう。



さて、さういふ訳で新年おめでとうございます。
先月はいいペースで「源氏川苦心の日々充実」の更新を重ねてきましたが、ここへきてまた間隔が空いてしまひました。別段正月休みといふ訳ではなく、仕事をしてゐたのであります。まつたく新しい仕事なので、そちら関係の本ばかり読んでゐました。読むべき本ばかり多く、読みたい本が読めないのは切ないのであります。これからは少し余裕ができそうですが...

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