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Japanese Film1955-64 昭和30年代のヒットシリーズ


Japanese Film 1955‐64―昭和30年代のヒットシリーズ〈上〉 (Neko cinema book―Japanese series)Japanese Film 1955‐64―昭和30年代のヒットシリーズ (Neko cinema book―Japanese series)



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Japanese Film1955-64 昭和30年代のヒットシリーズ(全2巻)
ブラックアンドブルー【編】
ネコ・パブリッシング刊
1999(平成11)年4月発行


昭和30年代は、まさに日本映画の黄金期。
ここに登場する映画たちは、ひたすら娯楽映画です。評論家からは見向きもされぬ、それを語ることすら恥づかしいとされるやうな、庶民の映画であります。『キネマ旬報』みたいな雑誌からは、完全黙殺されるやうな。
従つて、本書には黒澤も小津も成瀬も登場しません。
例外は「松竹ヌーベルバーグ」路線ですかね。これはシリーズではなく映画運動と称されるもので、本書の中では浮いてゐます。ま、別にいいですけど。

2冊からなつてゐて、おほむね年代順にシリーズを紹介してゐます。昭和21年に始まつた「多良尾伴内」シリーズを筆頭に、昭和43年の「忘れるものか」で終焉を迎へる「日活ムードアクション」まで、57のシリーズ・路線が取上げられてゐます。誰もが知つてゐる銭形平次(長谷川一夫だよ)・旗本退屈男(ぷはつ)・ゴジラ(主役は怪獣)・渡り鳥(むろんマイトガイ小林旭です)・若大将(幸せだなあ)・座頭市(嫌な渡世だ)・無責任(スラスラスイスイスイ)・眠狂四郎(雷蔵さま)等が次々に登場、名前を挙げるだけでわくわくするのであります。

また、論文なども読ませます。
萩原克治氏の「昭和30年代と、その時代の日本映画」は、昭和の63年間といふ時間を人間の一生になぞらへて論じます。
「昭和30年代の映画には「確かな未来」がある。平成の社会には失われた未来がある。この意味で当時の映画は娯楽として現在でも有効だし、未来が不安であり続ける限り、見直す価値があるのだと思う」
「過去にこそ未来が存在した、ということは逆説的だが矛盾ではない。人の一生を考えてみればそれは判る。自らの能力の限界をしらずにいる幼年時代に始まり、歳を重ねてすこしずつ自我に目覚めるごとに限界を知って、人は妥協を覚えてゆく。それは、未来への可能性を失ってゆく過程でもある」

佐藤利明氏は当時の映画会社の解説・年毎の映画界の概観をコムパクトに、初心者にも優しく書いてゐます。
これらを読めば邦画6社(当時の松竹・東宝・大映・東映・日活・新東宝)のおほよその歴史も分かつてしまふのです。
主だつた俳優のプロフィールも掲載され、一丁昔の邦画でも観るか!と考へる人には最高のガイドブックでもあります。
本書を読んで黄金期の日本映画を観る人が増えたら好いなあ、と勘考する私でした。

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