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鉄火の巻平


鉄火の巻平

鉄火の巻平 <全8巻>
たがわ靖之【著】
大林悠一郎【原作】
芳文社刊
1978(昭和53)年4月発行(第1巻)


シャンソン歌手の高英男さんが亡くなつたとのニュースに衝撃を受ける。
自宅で『吸血鬼ゴケミドロ』を追悼上映し、微苦笑しながら鑑賞してゐました。
日本男優では、天知茂・岸田森の両氏が二大吸血鬼役者であると私は勝手に位置づけてゐますが、宇宙からの侵略者「ゴケミドロ」に憑依される役どころとしては、高英男氏は最適と申せませう。

で、それが『鉄火の巻平』と何の関係があるのかと人は問ふかもしれない。
何の関係もありません。
岡山から単身上京して、寿司職人をめざすのが主人公・倉持巻平。岡山訛りを振りまきながら、興兵衛親方の下で修行を積みます。
この興兵衛親方、眉毛が異常に長く、眉毛全体のおほよそ35%くらゐは顔からはみ出してゐます。恐ろしい。突然刃物を振り回したりする、危ない人物であります。
また、敵か味方か良く分からない「大納言徳光」とか、謎の名古屋弁を駆使する「すしこじき」など、忘れがたいキャラクターも多く、読んでゐて飽きません。まあはつきり言つて笑へます。

『包丁人味平』の寿司屋版などと揶揄されることも多い『巻平』。実際成長途上で、やたらとライバル達から勝負を挑まれたり、勝算なしと思はれた勝負に次々勝つてしまふところなど、似てゐます。
しかし少年ジャンプに連載された『味平』に比べ、明らかに読者の対象年齢は大人であり、当時の少年誌にはない描写が散見されるのであります。巻平が早々と妻帯者になるのも一例でせう。

ちなみに私が所持する全8巻の後に、ワイド版と称するものが全3巻で出てゐますが、いづれも絶版となつてゐます。残念ですね。先日近所のブッ○オフにて見かけたから、その辺を探せばまだあるかもしれません。興味ない? まあ、さう言はずに...

*入手難度・・・★★★☆☆(ネットで探してみて)
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