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霊人の証明


 

霊人の証明
丹波哲郎【著】
中央アート出版社刊
1983(昭和58)年3月発行


丹波哲郎さんは「霊界の宣伝マン」を自任してゐました。
結果的に俳優といふ職業に就いたのも、霊界の存在を皆に広めるために都合の良い環境を自分の守護霊団が整へてくれたのだらうと考へてゐたのです。自分の使命と考へ、死後の世界を語り書物を世に問ひ、映画も作りました。心霊科学といふ学問なのですが、世間一般では疑ひの目で見る向きも少なくありません。あまりに想像力に欠けると申せませう。

本書『霊人の証明』は、明治期に活動してゐた霊能者である長南年恵のルポであります。長南年恵。ご存知でせうか。丹波氏は、この女性霊媒者の霊能力を証明してみせることで、霊界の存在も同時に証明ができると考へたやうです。
記録に残つてゐる「事実」としては、次のやうなものがあります。

・つねに絶食状態で、排泄などの生理現象がなかつた。
・20歳の容貌を保ち、40過ぎてもその変化はなかつた。
・風呂に入らなくても垢や汗がない、髪は艶艶してゐて、芳香を放つてゐた。
・男たちと力比べをしても負けない怪力の持ち主であつた。
・降神状態の時、どこからともなく音楽が聞こえてくる。等等。

そして降神状態の時、「霊水」なる水を空の容器に満たし、それを病人に与へてゐたさうです。ところが、時の官憲はこれをインチキと断じ、2度も投獄します。霊能者や心霊科学者の迫害といふのは、いつの時代にもあるものです。無知と偏見。結局官憲立ち会ひの元で「霊水」を出してみせ、ただちに釈放されるのですが。
年恵の弟・雄吉は学究肌の人物で、姉のさまざまな奇跡の評判を、最初は眉唾で聞いてゐました。それで、半ば実体を暴いてやらうとの気持ちから姉の生態を観察し始めるのでした。ところが、調べれば調べるほど、姉・年恵の霊能力は本物であることを証明するばかりだつたのです。

丹波氏は年恵の故郷である山形・庄内地方や、彼女が一時期滞在してゐた大阪へも取材に出向きます。残念ながら長南年恵と直接会つたことのある人物にはつひに出会へませんでした。年月が経ち過ぎてゐたのです。従つて伝聞証言や資料を駆使しての執筆となりました。これ以上の調査は一俳優には難しいと思はれます。
さはさりながら、この半ば忘れられてゐた(当時の話)長南年恵を、一般人に紹介した功績は高いのであります。今後さらに研究が進み、本格的な評伝が登場するのを待つ私でございます。

なほ角川文庫版もありますが、いづれも絶版でございます。

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