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神の棄てた裸体


神の棄てた裸体―イスラームの夜を歩く (新潮文庫)神の棄てた裸体―イスラームの夜を歩く (新潮文庫)



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神の棄てた裸体 イスラームの夜を歩く
石井光太【著】
新潮社(新潮文庫)刊
2011(平成22)年5月発行


PCの調子が悪いのです。
先日も「源氏川苦心の日々充実」の文章を入力してゐて、さて更新ボタンを押さうとしたその瞬間、「ちゆいーん...」といふ力のない音に続き突然PCの電源が落ちました。入力した内容がすべてパアであります。
世間にとつて役に立つものなら、ひとふんばりして再度入力するわけですが、かかる下らない読書日記をもう一度やり直すのはやるせないものがあります。で、予定と違ふ本を今日は取り上げます。

著者の石井光太氏は、イスラームの国々における性事情を取材する旅に出かけました。2006年のことであります。
イスラーム事情については、かなりの情報が出回るやうになりましたが、本書はメディアでは取り上げられない(今後もおそらくさうであらう)男女間の裏側をテエマにしたルポルタージュであります。

街娼の少女や身体を売る兄と弟、女として生きる男たち「ヒジュラ」の実態、一夫多妻制の本当の意味など、現地に住み込んで密着取材です。
時には日本人の感覚のまま振る舞つてしまひ、衝突も起きます。子供の写真を撮つただけで誘拐犯と誤解されたりもします。そして良かれと思つてした行動が、結局現地の人たちを傷つけたり困らせたり。無力さを感じる著者ですが、その行動力は一目を置かざるを得ないでせう。

わづか半年ほどの間に訪れた土地は、インドネシア・パキスタン・ヨルダン・レバノン・マレーシア・バングラデシュ・イラン・ミャンマー・アフガニスタン・インドに及びます。
このことから、本書の内容はフィクションではないのか?といふ疑問も一部にあるやうです。文章もまるで小説のやうであります。

しかし私としては、やはりこの新しい才能の出現を歓迎したいのであります。石井氏はさぞかし活力溢れる熱血漢に相違ないと勝手に考へてゐるのです。
本書の後も順調に作品を発表されてゐるやうです。注目しませう。

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