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プロ野球が殺される


プロ野球が殺される (文春文庫)プロ野球が殺される (文春文庫)


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プロ野球が殺される
海老沢泰久【著】
文藝春秋(文春文庫)刊
2009(平成21)年9月発行


今年のセントラルリーグは、なにがしといふチームが貯金を独り占めにして、ひいきにしてゐる私としては「いやあ5球団のファンの皆さん、申し訳ない」などと込み上げる笑ひをかみ殺してゐるのです。
もつとも長続きはしないだらうとは思ひますので、ご安心を。長年このチームのファンをしてゐると、急失速するのは慣れてゐるからです。ここ数試合の貧打ぶりを見ると、案外早いかも。

さて本書。物騒なタイトルであります。殺される。
もしプロ野球が死にかかつてゐるのなら、勝手に内部から崩壊してゐるのではないかと思はれるのですが。「殺される」といふのなら、一体誰が殺すのか。
第1章「野球選手に感情移入できない」を見ると、まづ選手自身を槍玉に挙げてゐます。しかし第2章「プロ野球が壊れていく」では、コミッショナーも球団もオウナーも監督も選手も、そして世論もマスコミも皆悪いやうに見受けられます。救ひがないですな。

ただ海老沢氏といひ宇佐美徹也氏といひ、昔の投手を賛美するのはいいが、まるで今の投手が怠け者みたいに語るのはどんなもんでせうね。
稲尾投手や杉浦忠投手(郷土の英雄!)の化け物みたいな鉄腕ぶりを、今の投手に求めてはいけません。権藤権藤雨権藤の時代ではありますまい。
それ以外の、制度に関する提言などには、やはり球界の皆様には耳を傾けていただきたいものです。

尚、本書の後半はサッカーを始め大相撲などほかのプロスポーツを論じてゐます。

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