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官僚の責任


官僚の責任 (PHP新書)官僚の責任 (PHP新書)



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官僚の責任
古賀茂明【著】
PHP研究所(PHP新書)刊
2011(平成23)年7月発行


何となく日本中に厭世感・閉塞感・無力感の漂ふ昨今。
本書を読むと更なる絶望感を味ははされるのはわたくしだけでせうか。

著者の古賀茂明氏は経済産業省の元官僚ですね。「改革派」として、もうすつかり有名人になつてしまひました。
本書が上梓される直前に、古賀氏は「退職勧奨」を受けたさうです。お前はもう首だぜ、といふ訳ですがやり口としては下の下ですな。
で、なぜ首になつたのかは、本書を読むと分かるのであります。

一向に進まない復興や改革に、政治家たちの無能無策ぶりを糾弾する声は多く上がつてゐます。それは事実だが、同様に自らの保身・利権にしがみついて国益を考へない官僚の責任も問ふべきであると著者は述べます。
なぜ彼らが省益を最優先するのか、さういふ仕組みになつてゐるのかの解説をしてくれます。まことに明解であります。
後半には公務員制度改革の提言なども主張しますが、とりあへず「さはり」部分に言及するにとどめてゐる印象です。一部で「腐敗官僚の現状は分かつてゐる。実効性のある改革案がない」と評されるのはさういふところでせう。

しかし本書は専門書に非ず、現状をあまねく知つてもらひたいと願ふ古賀氏の「危機感」が、かういふ構成にさせたのではないでせうか。言つてみれば大論文の「序章」あるいは「概観」に相当するかと。
したがつて古賀氏には、今後の各論展開を期待するところであります。TV出演もいいけれど、ああいふのは局の都合が優先ですから、言ひたいことにも制限があるでせう。

ちなみに本書は我が家の誰かが購入したのを、ハバカリにて読んでしまつた。大きな声では言へないけれど、立ち読みでも一気に読めます...

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