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旧かなづかひで書く日本語


萩野貞樹【著】
幻冬舎(幻冬舎新書)刊
2007(平成19)年7月発行

旧かなづかひなどといふものは、主義主張を振り回して声高に訴へるものではありますまい。
新かなには矛盾点(例へば「は」「へ」「を」の問題)、文法上の不合理(例へば動詞活用)など、私自身も気に喰はないところもありますが、今更元のかなづかひに戻す事は不可能でせう。
一部の趣味人が個人的に細々と使用するくらゐではないでせうか。
公の場では使へませんね。ビジネス文書を旧かなで書いたりすると、悪ふざけをしてゐるのかと思はれかねません。

著者は旧かなを支持するあまり、「現代かなづかい」を目の敵にしてこき下ろしてゐます。
ほんの60年ほど前に制定されたもので、それ以前の日本語はすべて旧かなであつたとつぶやいてゐますが、歴史的に見てそのほとんどは文語体であります。しかし文語体で文章を書くべきであるとは主張してゐないやうです。
すると、明治の言文一致運動以降の現代文に旧かなといふことなのでせうか。
もしさうなら、「歴史の中で長い時間をかけて洗練された」と尊崇するほどのものか。むしろ時代が激動する中で、過渡期に存在した徒花だつたのではないか...
国語改革が愚劣であつたことは否めないけれど、今となつては新しい時代に相応しい文体を創出することに腐心する方が前向きではないでせうか。

ま、私は旧かなづかひなど一度も書いたことはありませんから、良く分かりませんがね。

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