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マザー・グース


マザー・グース (1) (講談社文庫)マザー・グース (1) (講談社文庫)



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マザー・グース<全4巻>
谷川俊太郎【訳】
和田誠【絵】
平野敬一【監修】
講談社(講談社文庫)刊
1981(昭和56)年7月発行(第1巻)


おなじみのマザー・グースです。
中学生時代、英語を勉強し始めた頃、NHKラジオ「基礎英語」で出会ひました。
当時の「基礎英語」は、小島義郎先生が担当されてゐました。ネイティブのゲストは、うろ覚えで書くのですが、女性がウェンディ・ジョーンズさん、男性がレジナルド・スミスさんでした。レジーは芸達者でしたね。2学期からウェンディさんに代り、マキシン・レナードさんといふ女性が担当になつたと記憶してゐます。もし間違つてゐたら、どなたかご指摘ください。どうでもいいことですが。

その「基礎英語」では、週末に歌を紹介してゐまして、1学期目は全て「マザー・グース」の歌でした。ちなみに2学期以降は、ローストビーフの歌などさまざまな歌を紹介してゐました。
「マザー・グース」を歌つてゐたのは、キャロライン洋子さん。子役時代の録音ださうです。
印象深いのは、歌が終つた後、小島先生が必ず「えー、キャロラインさんの歌声がとても可愛らしいのですが、それは彼女がまだ小さい時の録音だからなんですねえー」と毎回言ふとこです。
まるでキャロラインさんの歌声が可愛らしくては何か不都合でもあるかのやうに、言ひ訳がましく述べるのがとても面白かつた。

さて講談社文庫版「マザー・グース」は、訳・谷川俊太郎、絵・和田誠、監修(解説)・平野敬一の最強トリオによる全4冊であります。
改めて読んでみますと、もちろん児童向けと思はれる歌が多いのですが、中には不気味なもの、アダルトなものが多く含まれてゐます。
あるいは、原典はもつと残酷な内容だつたのが、後年改められたものなどもあり、調べれば調べるほど面白いのでございます。
例へば次のやうな詩はいかがでせうか。

 おかあさんがわたしをころした
 おとうさまはわたしをたべてる
 にいさんねえさんおとうといもうと
 テーブルのしたでほねをひろって
 つめたいいしのなかにいれる

残酷な継母に殺された子供の骨が鳥になつて歌ふ民話が原型ださうですが、少なくとも日本ではかういふストレイトな「童謡」はないでせう。
また、「Fee、fi、fo、fum、I smell the blood of an Englishman」なる不気味なフレーズ、平野敬一氏の「原詩と解説」によりますと、沙翁の『リア王』の登場人物がこれをふと口にする場面があるさうです。
そこで新潮文庫版『リア王』(福田恆存訳)を引つ張り出すと、確かにありましたよ。
第三幕第四場の最後、「エドガー」の台詞であります。

 「フィ・フォ・フム」と合言葉
 「ブリテン人の 血が匂う」

伝承世界の不気味さを感じ、少しぞつとしたのでした。

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No title

基礎英語 第一回目のレッスンは

John:「Hello Yoshiko」

Yoshiko:「Hi John」

だったように記憶しています。

ウエンディ・ジョーンズさんの抑揚のない、「朝っぱらからあんたなんかに会いたくなかったわ」
とでも言いたげな口調が印象に残っています。

Re: No title

Kenさん

コメントありがとうございます。

さうでしたねえ。せつかくレジーが感情こめて
「Hello Yoshiko」とあいさつするのに、
ウェンディは面倒臭さうに、
「Hi John」と素気なく返してゐましたね。

かういふささやかな思ひ出を共有できるのは
面白いですねえ。
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